忘れたくないものメモ

アイドルのこと ラブレターないしは墓場

GAY3『病める時も 健やかなる時も』によせて

すこし日があいてしまいましたが、あらためて3rd mini album 『Good As Yesterday❸』発売、おめでとうございました。

(ならびに、また1st minialbum「Good As Yesterday」 2nd mini album「Good As Yesterday ❷」各種音楽配信サイトにて配信決定されるとのこと(https://twitter.com/sakigake_gay/status/1055746011963056128)ほんとうにおめでとうございます!)

 

『Good As Yesterday➌』は、わたしが二丁目の魁カミングアウトさんをきちんと好きになってからはじめて発売されたアルバムでした。

収録曲8曲すべてのはじまりの時期に立ち会えたこともあり、わすれたくない光景がひとつひとつにあって、わたし自身の感慨もとてもふかいです。

大好きなアルバムへのラブレターとして、わすれたくない気持ちをここにのこします。


(正しくない部分もあると思うのですが、そのときはそっと流していただくか、なにか問題があるばあいはこっそり教えていただければ幸いです)

 

M1. 病める時も 健やかなる時も


病める時も 健やかなる時も(music video)/ 二丁目の魁カミングアウト

楽曲自体の初披露は2018/3/17 ミキさん生誕祭にて、ミキさんがソロで歌われたときでした。
四人での初披露は2018/4/19 無料版 絶対に埋まらないワンマンライブ第8回目にて。

ミキさんがこの曲のタイトルを口にしたとき、息をのんでしまったこと、今でも思いだすことができます。

夜におこなわれたミキさんの生誕祭から、そのまま朝をむかえる24時間まるまるのイベントにつづいた印象がつよいのもあるのかな、この曲はなんだかすごく夜明けのイメージです。アルバム発売のすぐあと、台風一過のはればれしい朝を歩きながらこの夜明けの歌を聴けること、奇跡みたいな瞬間で、「アルバムが発売して音源がてにはいること」へのよろこびをいちばん感じたのはこのときだったなあ。

「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか。」

一般的に結婚式の誓いの言葉につかわれるこのことば(いままであまり意識したことはなかったけど、あらためてほんとうにすてきな文言だなあ)を曲のタイトルとしてつかうこと、ひとつのものすごい覚悟だと思っています。

はじめて聴いたときには、ミキさん、四人にとっての誓いの曲なのだと思っていたのですが、「誓うことはできないけど約束はできる」と、誓いではなく約束の歌なんだと言ってくれたミキさんの気持ちが好きです。ミキさんのきよらかな誠実さを心からとうとく思います。

「歌でしか返すことができないからメンバーとおなカマの幸せをたくさん考えながら書いた歌詞」と、「ラブレターだと思って」とつぶやいてくれたことも、MVのなかで「正式な誓いより約束が勝る奇跡もある」ともおっしゃっていたことも。ゆびきりをするように小指をさしだすいとおしい振付も、「生きる」「生きよう」「生きろ」ではなくて、“生きてみたいと思ったんだ”と、“生きてみてほしい”と言ってくれること、正真正銘すべてがミキさんのつくりあげたものだなあと思えます。この曲から見える景色はいつも胸がつまるような光景ばかりで、全部がわすれたくない大切な光景です。

 

“ねえ 空はこんなにも穏やかで”

きまるさんの歌いだしをきくたび、空が白んで高く高くなっていく光景を思います。きまるさんの歌声がかたちづくる、どこで聴いたとしても空の下にいるような感覚にさせられるあの瞬間に、たぶん一生胸がギュとなってしまうのだろうなあと思います。

そして、きまるさんをそっと支えるように、“このままで”と息をふきこむように声を重ねる白鳥さんの姿をみるたびに、なんてやさしい光景なんだろうって、あまりにも祈りの光景で泣いてしまいそうになります。

「きみを見てると 過去に起こったあらゆるやさしいことを思い出す 妹の生まれた朝 クリスマスの粉雪 初めて好きになった少女 見知らぬ人の親切 涙」

(聖書のように思っている大好きなまんがの大好きなシーンのせりふです)

わたしはこの曲をうたう白鳥さんのやさしい顔を見て、「きみを見てると 過去に起こったあらゆるやさしいことを思い出す」ほんとうにそう思ったし、このやさしい光景はこの先も「あらゆるやさしいこと」として白鳥さんを目にするたび思い出されるのだと思うと、未来が照らされるような思いでした。

たくさんのやさしい光景、それはたとえば、目をほそめて客席に笑いかけるステージの上での姿だったり、帰りぎわに名前をよんでくださったこと、またね、って言ってくださったこと、しあわせとふしあわせのあいだを綱渡りでわたるぺいさんをマルへ引きよせる姿。かぞえきれないやさしい光景が声をふきこむあの瞬間に凝縮されていて、走馬灯ってきっとこんなかんじなのかな。

きっと聴いた人ひとりひとりにとって宝物のような音楽で、ひとりひとりちがうかたちをしているのだと思うのですが、わたしにとってこの歌は白鳥さんそのものみたいな、かぎりなくやさしいかたちをしています。

 

“君の本当に好きなものいつかそっと教えて”

はじめてきいたときから大好きな詞で、これを白鳥さんがうたってくれることがすごくすごくうれしかった!これをあらわす間奏のふりつけ、四人がそれぞれ自分の好きなことのマイムをするふりつけ(ミキさんはおいしいごはんを食べていて、ぺいさんはお洋服をえらんで、きまるさんはゲームをして白鳥さんは絵をえがいているの)、こんなにいとおしくて、いままでのことすべて抱きしめるような空間があるかっていつも泣いちゃいそうになる。そのあと、きまるさんと白鳥さんが目覚めるようにはじけるように目をあわせて、希望に満ち満ちた表情でハイタッチするのも、四人がつどうのも。
わたしは白鳥さんを推させていただいているので、いつもどうしても白鳥さんの絵をえがく姿を見てしまいます。そのたびに、あんまりうまくは言えないんだけど、故郷をはなれてアイドルを志した白鳥さんが “こんな街で”と歌うこと、冒頭で星をゆびさす姿、そういうものも重なって、また泣いちゃいそうになります(この曲は泣いちゃいそうになってばかりだな)。

 

冒頭、“風も星も”とうたわれる箇所で、見えない星をまっすぐに指さす白鳥さんの姿がいっとう好きです。

白鳥さんの指先しか見えない場所にいたとしても、あそこだけは、どうしても白鳥さんを見てしまいます。迷いのない背中や指先をみるたびに喉元のあたりが熱くなって、胸がつまります。

5/1に行われたワンマンライブのあいさつのなかで、白鳥さんはアイドルを「孤独」とあらわしました。

夢で、あこがれで、きらきらで、孤独で、はかなくて。

「孤独」ということばの響きのつよさに、衝撃をうけてしまったこと、何日もとらわれてしまったことが、わたしの5/1のいちばん色濃い記憶です。

アイドルでありながら、アイドルを手のとどかないものとして焦がれて、星として愛する人のことばと感じました。その人が星を指さす姿を目の前にすること、うまく言えないけど、やっぱり祈るような気持ちになってしまいます。あの姿こそがわたしにとってのあかりです。


この曲のうしろにはパッヘルベルのカノンが流れている、とミキさんが教えてくれました。

音源を聴いてみるとかなりわかりやすくカノンなのですが、音源を聴くまではカノンが流れていることを認識できていなかったりしました。気づいてからも気づくことができなかったりして、どれだけこの曲のつくる光景に心がうばわれているんだろうなあ、とおかしくなりました。

卒業式や結婚式を思い出したりするのもそうなんだけど、わたしはやっぱりエヴァを思い出します。あれもカルテットだったなあなんて。

シト新生 Evangelion: Death and Rebirth)

 

“この地球では皆同時には 幸せになれないことを知った”

どの曲にも、いわゆる落ちサビや、好きなパートとはまた別に(いっしょの場合も多いけど)ここが核だ、というパートが自分のなかであります。

この曲でははじめて聴いたときからここが核だと感じていました。このパートをぺいさんに任せるミキさんの信頼が好きだなあ、と思います。

この詞につづくパートでミキさんとペいさんは背中を合わせて宙を見渡します。ここのぺいさんのやさしい笑顔が大好きで、いつも見てしまうのだけど、瞳のはしにうつるミキさんはいつもどこかさみしげな、遠くを見つめるような表情をしている気がする。

ずっとずっと上のほうを見渡すふたりの視線に観客がうつることはないのだけど、ふたりが背中を合わせることで、ふたりでならどの方角の光景も見渡すことができること、でもふたりの目にはおたがいはけして映らないこと、この構図にいつもたまらない気持ちになってしまいます。

 

“ならせめてこの瞳に写る 人たちだけは 君たちだけは”

アイドルのうたうスノードームのような曲が好きです。

アイドルソングって、よりそう・むかいあうような曲が主だと思うのですが、それとはすこし線をひかれたところにある、わたしたちにはけして干渉することのできなくて、その子たちがおたがいだけを見やっていて、やわらかくあたたかな幸福だけでみたされたその子たちだけの世界としての音楽。わたしにとってその象徴は、私立恵比寿中学さんの『幸せの張り紙はいつも背中に』、超特急『fanfare』なのですが、この『病める時も 健やかなる時も』も、わたしにとってのスノードームでした。

「メンバーとおなカマの幸せをたくさん考えながら書いた」とミキさんはおっしゃってくれました。だから、もしかしたらすこし怒られてしまいそうな考えかもしれないのですが、“ならせめてその瞳に写る人たちだけは君たちだけは”と差し出す手のひらは、四人から四人への手のひらであってほしいと、そういうラブソングであってと願ってしまいます。

MVでの、だれもいない教会で四人が契りをかわしあうこと、フラワーシャワーが四人だけにそそがれる光景は、わたしの願う『病める時も 健やかなる時も』そのもので、びっくりしたし、うれしかったなあ。

 

 

スモークがたくさんたかれていた、まるで氷点下の光景みたいだったFREE GAY LIVEでの光景をよく覚えています。白鳥さんが踊るたび歌うたびに白い息がはきだされて、わたしあの瞬間世界でいちばん神聖な光景を見ていた。
すこしけむったような青空の下でみた肉フェスの光景もとてもすきだった。かぎりなくやさしい極彩色の照明にてらされたFREE GAY MORNINGの公演ではなんだか黄泉の国みたいと思ったし、たぶん唯一深い青色ではじまった、夜明けの曲が夜であったFREE GAY NIGHTの日もとってもすてきだった。

VS GAY ドロシーリトルハッピーまりちゃん公演の日、四人がたいせつだなあ、という気持ちがふりきれてすこしだけ呆然としてしまった。気持ちをどこにおいていいかわからないまま四人のライブをみてしまったのだけど、この曲のサビで四人がほんとうにきらきらしているものだから、この人たちを応援できる人はしあわせだろうなあ、って心の底から思いました。だれもとることのない、だれもとられることのない四人だけのはないちもんめがずっとずっとつづきますようにと祈りました。

 

おわり